こんにちは、タロです。
退職を決意する前から挑戦していたことがあります。
それは、司書資格をとることです。
「一生に一度は図書館で働いてみたいなぁ。」
その想いを叶えるべく、とりあえず資格をとることにしました。
私が近畿大学通信教育部の図書館司書コースを修了するまでの過程を
【入学編】【学習編】【レポート編】【メディア授業編】【Web試験編】
に分けてご紹介します。
今回は近畿大学通信教育部図書館司書コースの体験記【入学編】です。
この記事では、
についてご紹介します。
司書資格に挑戦しようとお考えの方のお役に立てれば幸いです。
目次
司書資格を取得する方法は以下の通りです。
【司書になるための資格の取得方法について】
次の三つの方法のうちどれかに該当すれば資格を取得したことになります。
1) 大学(短大を含む)又は高校専門学校卒業生が司書講習を修了し資格を取る。
2) 大学(短大を含む)で司書資格取得に必要な科目を履修し卒業を持って資格を得る。
(→これには通信制・夜間・科目等履修を含みます)
3) 3年以上司書補としての勤務経験者が司書講習を修了し資格を得る。
文部科学省『司書について』https://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/gakugei/shisyo/index.htm#01
私は在職中であったため、迷わず2)の方法を選択し、近畿大学通信教育部の図書館司書コースに入学しました。
働きながらでも図書館司書を目指せるe-Learningで全単位の修得が可
近畿大学通信教育部『図書館司書コースについて』https://www.kindai.ac.jp/tsushin/course/subject/library-librarian/about/
地方に住む私にとっては、通学不要で資格を取れる仕組みがとても魅力的でした。
レポートのために地元の図書館へインタビューに行ったり、参考文献を借りに行ったりすることはありましたが、試験や授業はすべてWebで受けられるため、インターネット環境とパソコン(もしくはスマートフォン)とテキストがあればいつでも学習可能でした。
私が実際に負担した費用は以下の通りです。
入学金 | 20,000円 |
選考料 | 10,000円 |
授業料 | 130,000円 |
メディア授業テキスト代(2科目) | 約6,000円 |
合計 | 166,000円 |
また、近畿大学通信教育部の図書館司書コースは「一般教育訓練給付制度」の対象となっています。
受給資格があれば、資格取得後にハローワークで給付(支払った費用の20%程度)を受けることができます。
司書資格について調べる際に、司書資格を取得された方のブログも参考にさせていただきましたが、ほとんどの方が近畿大学通信教育部を受講されていました。
情報量の多さも近畿大学通信教育部を選んだ理由の一つです。
そして、この記事もそのうちの1つになればと思います。
近畿大学通信教育部では入学期が4月(前期)入学生と10月(後期)入学生に分かれています。
入学期 | 入学許可日 | 出願受付期間 |
---|---|---|
4月(前期)入学生 | 4月1日 | 1月1日~5月31日(必着) |
10月(後期)入学生 | 10月1日 | 7月1日~11月30日(必着) |
テキストは入学手続き完了後、約2週間で届きます。
入学許可日以前に入学手続きを完了した場合、入学許可日を待たずとも学習をスタートすることができます。
出願が早ければ早いほど、学習環境を早く整えることができるのです。
入学説明会に参加された方は、先行して配本されるので、さらに早く学習環境を整えることができるようです。
私は11月末に出願しましたが、入学後、ギリギリに出願したことを後悔しました。
なぜなら、計画的に学習を進めないと1年以内にすべての単位を修得できない可能性があったからです。
近畿大学通信教育部で司書資格をとるためには、下記通信授業11科目20単位以上、面接授業2科目4単位、計24単位以上の修得が必要です。
科目名 | 単位数 | 通信授業 | 面接授業 |
---|---|---|---|
生涯学習概論 | 2 | 〇 | |
図書館概論 | 2 | 〇 | |
図書館情報技術論 | 2 | 〇 | |
図書館制度・経営論 | 2 | 〇 | |
図書館サービス概論 | 2 | 〇 | |
情報サービス論 | 2 | 〇 | |
児童サービス論 | 2 | 〇 | |
情報サービス演習(※) | 2 | ◎ | |
図書館情報資源概論 | 2 | 〇 | |
情報資源組織論 | 2 | 〇 | |
情報資源組織演習(※) | 2 | ◎ | |
★図書・図書館史 | 1 | 〇 | |
★図書館実習 | 1 | ● | |
★図書館サービス特論 | 1 | 〇 | |
★図書館情報資源特論 | 1 | 〇 |
(★は選択科目です。2科目選択します。●は図書館実習で単位取得を目指す科目です。)
面接授業科目(※)の単位は、スクーリングかメディア授業で修得します。
スクーリングでは、決められた日時に学校や会場に出向き、講義を3日間受けます。土日や夏季に開催されます。
メディア授業では、自宅等でWebを通じて講義映像を視聴し学習します。学習期間は3か月で、前期(5月~7月)と後期(11月~翌年1月)に開催されます。
面接授業科目を受講するためには、履修申請期間(前期:4月中旬、後期:10月中旬)に申請が必要となります。
また、面接授業科目の履修申請にはそれぞれ下記通信授業科目のレポート提出が条件となっています。
〔面接授業科目〕 〔通信授業科目〕
情報サービス演習 ← 情報サービス論
情報資源組織演習 ← 情報資源組織論
つまり、メディア授業を受講するためには、履修申請期間である4月中旬もしくは10月中旬までに、上記通信授業科目のレポートを提出する必要があるのです。
そのため、入学要項には前期と後期のメディア授業を受講する場合の出願締切日が別に指定されていました。
(ちなみに、2020年度4月入学生は3月20日、10月入学生は9月20日必着でした。)
私が入学手続きを終えたのは11月末。
在籍中に受講できるメディア授業は前期の1回限りということになりました。
入学前に入学要項をよく読んでいれば、1発勝負という窮地に立たされることはなかったのです。
もし、通学不要で単位修得を目指すのであれば、入学手続きの時期を慎重に選ばれることをおすすめします。
通信授業科目では、科目終末試験の受験申込期間までに受験したい科目のレポートを提出する必要があります。
通信授業科目の科目終末試験は年間10回、日曜日に実施されます(4月と10月はありません)。
受験申請期間は、試験日の約18日前から1週間程度です。
1日の試験で最大4科目(午前の部2科目、午後の部2科目)まで受験できますが、以下の通り、午前の部と午後の部では受験できる科目が異なる点には注意が必要です。
午前の部 | 午後の部 |
---|---|
生涯学習概論 | 図書館概論 |
図書館情報技術論 | 図書館制度・経営論 |
図書館サービス概論 | 情報サービス論 |
児童サービス論 | 情報資源組織論 |
図書館情報資源概論 | ★図書館情報資源特論 |
★図書・図書館史 | - |
★図書館サービス特論 | - |
入学時に配布される『学習の友』では、「1回の受験は1~2科目とし、8回分で学年分を受け終え、残りは予備としておくのが良いでしょう」と書いてありました。
私の場合、12月上旬にテキストが届き、2月2科目、3月2科目、5月3科目、6月3科目、7月1科目+メディア授業2科目という配分になってしまい、かなり追い詰められました。
5月に退職したからこそ成し遂げられたスケジュールだと思うので、皆様は無理のない学習計画で進めてください。
選択科目は出願時に2科目選択します。私が選択した科目は以下の通りです。
- 図書・図書館史
- 図書館情報資源特論
選択しないと出願できないので、とりあえず下記ブログ記事を参考に選択しました。
私は上記の2科目を選択して良かったと思っています。
特に、図書・図書館史については、現代の日本の図書館の姿をありがたく思えるようになりました。
歴史に興味がある方には、特におすすめの科目です。
在職中であったため選択できませんでしたが、時間の制約がなければ、図書館実習にも挑戦してみたかったです。
私は調べませんでしたが、各科目の内容については、下記サイトから検索して確認できるようになっています。
改姓等によって卒業証明書等の証明書記載事項が現在と異なる場合、戸籍抄本等が必要になります。
私の場合、大学に卒業証明書を依頼する時点で、改姓の証明として戸籍抄本が必要でした。
出願に必要な書類を準備するのにも、数週間かかる可能性があります。
入学を検討中の方は、お早めに資料請求をして、必要書類や取得方法を確認することをおすすめします。
私が通信制で司書資格に挑戦できることを知ったのは、竹内真さんの『図書室のピーナッツ』がきっかけでした。
資格のない“なんちゃって司書”の主人公が、生徒達の難問珍問に奮闘しながら図書室を盛り立てていく物語です。
作中では、主人公が本物の司書になるため、通信制大学で司書の資格取得に挑戦する姿が描かれています。
この本に出逢って、図書館で働きたいという想いが強くなり、今から挑戦しようと決心することができました。
主人公の他にも魅力的な司書や先生、生徒がたくさん登場する素敵な作品です。
第1弾『図書室のキリギリス』、第3弾『図書室のバシラドール』と合わせて読んでみてください。
以上、【入学編】でした。少しでもお役に立てれば幸いです。
貴重なお時間を頂きまして、誠にありがとうございました。
またどうぞ、おいでください。